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バッグにしのばせたカメラに映るのは、スカートの中、そして胸の谷間。歪んだ欲望のレンズは女の寝室、バスルームやリビングでのささいなことまで捉える。対象への独占欲はエスカレートし、大きな犠牲を強いることに。ほぼ全編を構成する隠しカメラ的映像は、ときにノイズ画面やモノクロ映像をはさみながら、しだいに迫真性を高めていく。高まる不安と先の読めない展開が、観るものを一気に引き込み最後の最後まで捉えて離さない。

独り暮らしのフリーター・学は父の達夫が半年前に再婚して以来、学よりも年下の義母・美香に興味を抱いていた。美香との出会いを詳しく話さない父を不審に思った学は、美香のことを調べ始める。美香の携帯に男の名前を発見した学は、義母の浮気を疑う。そのことをネタに「浮気を父にバラす」と義母を脅す学。否定する義母の肉体を羽交い締めにし、泣き叫ぶ彼女を学は強引に犯すのだった。ある日、美香の姉・令子が、達夫と学の前に現れる。美しく妖艶な令子に、次第に惹かれていく達夫と学。美香と令子には他人には言えない秘密があった。どうやら令子は、幼い頃から美香に性の調教をしてきたらしい。がしかし、途中で耐えきれなくなり美香は逃走。そんな妹を追って令子は、達夫たちの家にやって来たのだった。果たしてこの4人の関係はどうなっていくのか・・・。

教員実習生として私立高校へ通い始めた綾女。しかし毎朝の電車の痴漢、そして学校では理事長の孫としてやりたい放題の男子生徒・一弥に悩まされていた。一弥が人妻の情事をネタに肉体を弄んでいることを知った綾女は・・・。ほか2編収録。

バルセロナのビジネススクール講師として働く35歳の独身男性ペラ・リュックは、親友を亡くした悲しみとくだらない日常を忘れるために毎夜飲んだくれていた。ある晩、魅力的な既婚女性サンドラに出会う。心奪われた彼は、日夜猛烈なアタックを始める。ベルリン映画祭で5年連続上映された実績を持ち、世界中に熱狂的なファンをもつヴェントゥラ・ポンス監督作品。 第55回ベルリン国際映画祭パノラマ部門上映作品。

ホテルで働く女性アッスンタは今日が退職する最後の日だったが、職場に出ると見知らぬ初老の男が彼女を待っていた。男は、以前ホテルで働いていた自らの娘ルチアを探しにはるばるアルゼンチンからやってきたのだ。アッスンタがルチアの代わりに男に出していた手紙に隠された秘密とは。そして次第に真実が暴かれていく。

恵は会社の同僚である慶介と不倫を続けていた。ところが温泉旅行に行く予定が急遽キャンセルされてしまう。一方会社帰りに、恵は見知らぬ年輩の男につけられている気配を感じていた。恵はそれを姉の夫である智弘に相談するうち関係を持ってしまう。それはいかにも幸福そうな姉への嫉妬からくる復讐心のようなものからだった。そしてある日年輩の男の正体に気づいた恵は、それが姉と自分の過去に関わる重大事だと知って愕然とする。