濡れた欲情 ひらけ チューリップ

女に異常にもてるパチプロの洋は、ブサイクで女にもてないが腕のある釘師の明にパチンコで勝負に挑むが10連敗。「わいが勝負に弱いのは女にもて過ぎるからで、お前が強いのは顔がへちゃむくれで全然女にもてんからやで」とぼやきながら洋は明の調整したパチンコ台に連日むなしく挑戦している。事実、明は二十五になるのに童貞で、女性のパチプロとの勝負では最初から飲まれてしまって必ず負ける。一方、洋はパチンコ店員・牧子をはじめ手当たり次第に抱く。女たちも洋の前ではチューリップのごとく「開く開く、あ、開く」と足を開けるのである。しかしこの明と洋の間には、ライバル関係にも奇妙な友情が流れている。そんなある日、明の父親が死亡し、彼に9千万円の遺産が転がり込む。しかしその遺産を受け取るには条件があった。その条件とは指定の期限までに、結婚していること。その期限は、その時すでにあと一日しか残されていなかった。花嫁探しに洋も協力、自分の女を片っ端から紹介するが、いずれも明の気にはめさない。最後に、明が惚れている牧子を紹介する洋だったが、いざとなると洋も牧子に惚れていて離したくなかった。そこで、明と洋はパチンコで勝負することに。そして惚れた女、牧子を賭けたパチプロ対釘師の壮絶なパチンコ勝負の幕が切って落とされるのだった。